移住でこんなお悩みありませんか?
「地方移住に興味はあるけど、仕事が見つかるか不安…」
「田舎暮らしに憧れるけど、本当に自分に向いているのだろうか」
「移住って、実際どれくらいお金がかかるの?」
山口県光市で映像クリエイターとして活動する松浦竜介さん(37歳)も、かつてそんな不安を抱えていた一人かもしれません。いえ、むしろ彼の場合は「不安よりも冒険心」が勝っていたのかもしれません。
2018年、30歳の節目に兵庫県から光市へ単身移住。仕事も決まっていない、住む家は内見もしていない古民家。それでも彼は「どこでも住みこなす」という決意を胸に、この地に飛び込みました。
あれから8年。限界集落の古民家で妻と2人、海と山に囲まれた暮らしを手に入れた松浦さんに、移住のリアルを聞きました。
- 1. 30歳の決断「大量消費を超えた、暮らし方を考えたかった」
- 2. 移住初日から始まった、過酷なサバイバル生活
- 3. 家賃1万5千円、2軒借りられる。地方移住の「コスト」のリアル
- 4. 2年かけて片付けた古民家。今も続く”カスタマイズ”の楽しさ
- 5. 映像クリエイターとして、地方で働くということ
- 6. 海まで車で10分。室積海岸で過ごす休日
- 7. 集落30世帯が開いてくれた、結婚お祝い会
- 8. 大変だったこと、ギャップ
- 9. これから移住を考える人へ「余白を楽しめるか」が鍵
- 10. 松浦さんからのメッセージ
- 11. 移住を考える人が「確認しておくといいこと」
- 12. この記事を読んで、周南・下松・光での移住転職に興味を持った方へ
- 13. 編集後記
30歳の決断「大量消費を超えた、暮らし方を考えたかった」

松浦さんが光市に移住したのは、2018年8月。当時30歳でした。
「30歳という節目で、改めて自分の人生をどう歩んでいくか考え直したんです。大量生産・大量消費の時代を超えて、暮らし方を含めて自分たちはどう生きていくのがいいんだろう、ってゼロベースで考えようと思いました」
大学時代は環境問題を学ぶ工学部に在籍。「人と自然がどう暮らしていくか」というテーマに関心を持ち続けていました。20代半ばでブライダル撮影のカメラマンとして映像スキルを磨き、その後アウトドア企業で販売員として働きながら「アウトドアを通じて人と自然をつなぐ方法」を模索していました。
「でも、企業の中では自分が実現したいことがなかなかできないなと感じて。それなら、まず映像の力をもっと磨いて、生活環境も変えてみようと思ったんです」
そんな時、知人のつてで「光市の限界集落に古民家がある」という情報が飛び込んできました。
「正直、たまたま住む場所が見つかったから、というのが大きいです。でも、定住している理由は『人間関係の豊かさ』と『山も海も近い自然環境』。これが本当に大きいですね」
移住初日から始まった、過酷なサバイバル生活
光市への移住。聞こえはいいですが、実際は想像を絶する”試練”の連続でした。
「今住んでいる家は、30世帯ぐらいの集落にある古民家なんですが、移住当初は前の住人の荷物が大量に残っていて…。本当に胸の高さまでゴミが積み上がっているような状態だったんです」
床で寝ることすらできず、押入れに布団を敷いて「ドラえもんみたいに」寝る日々。

「最初の1〜2年は本当に過酷でしたね。片付けと並行して、映像クリエイターとしての仕事も立ち上げなければいけなかったので。最初は本当に仕事がなくて…立ち上げ期が一番苦しかったです」
それでも松浦さんは、この状況を「冒険」と捉えていました。
「不安よりも、『ちょっと変わったことに挑戦してみよう』みたいな気持ちが強かったんです。内見もせずに写真だけ見て入居を決めたんですけど(笑)、『どこでも住みこなす』という決意でしたね」
家賃1万5千円、2軒借りられる。地方移住の「コスト」のリアル
気になるのは、やはり「お金」の話。
松浦さんが借りている古民家は、なんと母屋と離れの2軒で家賃1万5千円。しかも「いくらでも改装していい」という条件付きです。
「家賃は格段に下がりました。物価もこっちの方が安いですね。もちろん、最初は映像の仕事がうまくいかなくて収入面では苦労しましたが、生活コストが抑えられたから何とかやっていけた部分はあります」
さらに、駐車場も借りられ、家庭菜園用の畑、耕作放棄地も自由に使える環境。

「近所の方から野菜をいただくこともあるので、食べるものさえ何とかなれば…という感じでしたね」
ちなみに、移住に関する補助金は「コロナの持続化補助金」のみ利用したとのこと。移住支援金などは使わなかったそうです。
「当時はそういう制度をあまり調べていなかったというのもあります。でも、家賃が安かったので特に困ることはなかったですね」
光市の補助金情報はこちら↓
2年かけて片付けた古民家。今も続く”カスタマイズ”の楽しさ

移住から8年が経った今も、松浦さんの古民家改装は続いています。
「先月も2tトラック1台分の粗大ゴミを捨てました(笑)。まだ大きいものが残っていたので。やっと少しずつ部屋のライトを変えたり、家具を入れたりし始めているぐらいです」
大規模なリフォームはしていないものの、少しずつ自分たちの手で快適な空間を作り上げていく。
「暮らしを自分でカスタマイズしていく楽しさがあるんですよね。不便な部分も楽しみながら、人間関係も含めて、自分で作り出していける。ただ消費するだけじゃなくて、自分で作り出していく楽しみ方ができる。この『余白』を楽しみたい人こそ、移住は向いていると思います」
映像クリエイターとして、地方で働くということ
現在、松浦さんは「Sizuku Films」代表として個人事業主で企業向けの映像制作を手がけています。
「企業のブランディング映像、会社紹介動画、採用動画など、主にWeb動画として使えるコンテンツを制作しています。マーケティングの方針作りから、企画・演出・撮影・編集・空撮まで、ワンストップで全て担っています」
地方で映像クリエイターとして働くことに、不安はなかったのでしょうか?
「最初の2〜3年は、県外の仕事の方が多かったですね。出張でどこへでも行けるので、逆に場所を選ばない働き方ができると感じました。今は地元・山口県内の仕事も増えてきています」
フリーランスとして独立したのは、光市に来てから。
「兵庫にいた頃は、ブライダル撮影を1年半やった後、アウトドア企業で販売員をしていました。映像の技術は持っていたので、それを社会で試していきたいという思いが強くなって。移住と同時に独立を決意しました」
松浦さんが手がける映像の世界
松浦さんの制作した映像は、企業のブランディングから教育動画、テレビCMまで多岐にわたります。資生堂プロフェッショナルやトクヤマ、周防大島のリゾートホテルなど、地元・山口県内外の企業の映像を手がけています。
「『制作して終わり』ではなく、継続的に価値を生み続ける映像を作りたい」
そう語る松浦さん。YouTubeチャンネルでは、自身の制作実績(Showreel)のほか、「山口に来てびっくりしたこと12選」という移住者目線のリアルな動画も公開しています。これから移住を考えている方には、ぜひ見ていただきたい内容です。
📹 松浦さんのYouTube動画
※移住前に知っておきたい「光市のリアル」が詰まった17分の動画です。
🌐 松浦さんの公式サイト
※企業向け映像制作のご相談はこちらから。過去の制作実績も多数掲載されています。
海まで車で10分。室積海岸で過ごす休日

松浦さんが光市を選んだ理由の一つが、「海と山の近さ」です。
「特に最近は、光市の室積海岸が好きすぎて。もうしょっちゅう見に行ってゆっくり過ごしてますね、特に朝とか」
家から車で10分、海岸まで車で乗り入れられるアクセスの良さ。妻と一緒にコンビニでコーヒーを買って、ぶらぶら散歩する休日。
「兵庫ではそんなことはなかったですね。海も全然違う。こっちは圧倒的に綺麗です」
集落30世帯が開いてくれた、結婚お祝い会
移住して一番良かったことは?と尋ねると、松浦さんは即答しました。
「人の温かみですね」
象徴的なエピソードがあります。2年前、妻と結婚してから2年弱経った頃、住んでいる集落の皆さんが結婚のお祝い会を開いてくれたそうです。

「30世帯ぐらいの集落の皆さんが、わざわざお祝い会を開いてくれて…。本当に嬉しかったです。日頃から人の家に上がり込んでご飯を食べたり、野菜をいただいたり。人と人との繋がりやあたたかみがものすごく感じられる地域なんです」
これは都会では絶対にありえない体験だと、松浦さんは言います。
「移住してすぐ、自治会長さんがすごく配慮してくださって。最初の3年は無理に役割を押し付けたりせず、少しずつ馴染めるように班長の役割をいただいたんです。チラシを配る役割から、人間関係が広がっていきました」
大変だったこと、ギャップ
もちろん、良いことばかりではありません。
「やっぱり最初の古民家の片付けと、仕事の立ち上げは本当に大変でした。収入がない中で生活していくのは、精神的にもきつかったですね」
また、限界集落ならではの”不便さ”もあります。
「買い物は車で行かないといけないですし、冬は寒い。でも、その不便さを『どう楽しむか』という視点で捉えられるかどうかが大事だと思います」
これから移住を考える人へ「余白を楽しめるか」が鍵
最後に、これから周南・下松・光あたりへの移住を考えている人へ、アドバイスをお願いしました。
「『余白を楽しめるか』が一番大事だと思います。この地域には、暮らしを自分でカスタマイズしていける余白があります。家賃1万5千円で2軒借りられて、何をやってもいい。家庭菜園もできる、畑も借りられる。そういう『不便だけど自由』な環境を楽しめる人には、本当に向いていると思います」

そして、もう一つ。
「人間関係がすごく大事です。移住前に、その地域の人たちが受け止めてくれる雰囲気なのかどうか、できれば確認した方がいい。僕の場合は自治会長さんが本当に良い方で、ラッキーでした。内見もした方がいいです(笑)」

松浦さんからのメッセージ
「移住は、不安よりも『やってみたい』という気持ちがあれば、何とかなります。少なくとも僕はそうでした。大事なのは、『消費するだけの暮らし』じゃなくて、『自分で作り出していく暮らし』を楽しめるかどうか。
光市には、山も海もあって、人もあたたかい。生活コストも抑えられる。そして何より、自分のペースで暮らしをデザインできる余白がある。
もし『何か変えたい』『新しい暮らしを試してみたい』と思っている人がいたら、ぜひ一度、光市に来てみてください。きっと、あなたにとっての『余白』が見つかると思います」
移住を考える人が「確認しておくといいこと」
✅ 住む地域の人間関係
→ 自治会長さんや近隣住民と事前に話せるなら、雰囲気を確認しておくと安心。
✅ 住まいの内見は必須
→ 写真だけで決めるのはリスクが高い(経験者は語る)。
✅ 生活コストのシミュレーション
→ 家賃は安いが、車の維持費・ガソリン代は都会より高くなる可能性も。
✅ 仕事の見通し
→ リモートワーク可能か、地元で仕事を作れるか、出張ベースでいけるか。
✅ 「不便を楽しめるか」の自己確認
→ 移住は「便利さ」を手放す選択。その代わりに何を得たいのか、明確にしておくと良い。
この記事を読んで、周南・下松・光での移住転職に興味を持った方へ
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取材・執筆: エムステップ周南 編集部
取材日: 2026年1月
取材協力: 松浦竜介さん(映像クリエイター)
松浦さんの映像制作に興味がある方へ
松浦さんは「Sizuku Films」代表として、企業向けのブランディング映像・会社紹介動画・採用動画などを制作されています。
制作実績例:
- 資生堂プロフェッショナル株式会社(教育動画)
- 株式会社トクヤマ(テレビCM)
- マリッサリゾート サザンセト周防大島(ブランディング映像)
- その他、山口県内外の企業様の映像制作
映像制作のご相談は、下記よりお問い合わせください。
🌐 公式サイト: https://www.ryosukematsuura.com
📺 YouTube: Ryosuke Matsuura
📷 Instagram: @matsuuraryosuke
「制作して終わり」ではなく、「継続的に価値を生み続ける映像」をコンセプトに、マーケティング戦略に基づいた効果的な映像活用を提案されています。
編集後記
取材中、松浦さんの「不安よりも冒険心」という言葉が印象的でした。移住や独立は、確かに不安がつきまといます。でも、「やってみたい」という気持ちがあれば、人は意外と何とかなるものなのかもしれません。
山口県光市の限界集落で、映像クリエイターとして、そして一人の”暮らし手”として生きる松浦さんの姿は、「働く」と「暮らす」を分けずに、トータルでデザインする新しいライフスタイルのヒントがたくさん詰まっていました。
移住を考えるすべての人に、この記事が少しでも背中を押すきっかけになれば幸いです。
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